12月21日 基本計画調査特別委員会

◆委員(井上ノエミ君) 
 資料4の施策体系の最終版ですが、前回の委員会で私は、513番の外国人に対するコミュニティ対策が削除されたことについて反対しましたし、千野委員からも指摘がありました。今回、513番を復活していただきました。大変ありがとうございます。
 墨田区では、外国人の人口が増えていますから、外国人の対策はこれから大変大事です。多文化共生推進事業ですが、新宿区では多文化共生フェスティバルを行っています。これは、「踊りの祭典」と言って日本にいる外国人が自分の国のダンスなど、文化を紹介するもので毎年とても多くの人が集まっていて、大変大規模なイベントです。墨田区でも、以前は「墨田国際交流フェスティバル」を行っていましたが、これを復活すればいいと思います。なぜ、やめてしまったのでしょうか。
 このフェスティバルで墨田区内にいる外国人等のネットワークをつくることが出来ると思います。また、各国の物産を販売するなど、いろいろなイベントが考えられると思います。是非、墨田国際交流フェスティバルを行っていただきたいと思います。
 また、地域に国際交流のグループやNPOがもっとあればいいと思います。NPOやPTA、地域のグループ、また町会からも国際交流のイベントを企画してもらって、それに対して補助金を出すことも考えられると思います。例えば、外国人がたくさん住む町会に国際交流の担当者はいませんが、これからは国際交流を担当する役員を置いてもらう。そして、イベントを考えてもらって補助金を出すことを考えてはどうでしょうか。いろいろ考えればアイデアはあると思いますので、是非具体的な事業にも落とし込んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

◎企画経営室参事(岩瀬均君) 
 墨田国際交流フェスティバルにつきましては、区民による実行委員会を立ち上げまして、平成13年度から平成17年度までの5年間にわたり実施いたしました。その節目の5回目を行った際に、実行委員会から「限られた予算の中では、このような歌や踊り、料理などを楽しむイベントより、在住外国人を支援するボランティア組織などをつくって、日本語の習得支援や外国語による相談の機会の提供などを優先すべき」という意見がありました。その後、区民による外国人支援のボランティア組織「墨田区国際化推進クラブ」を立ち上げまして、現実に起こっている諸問題の解決に向けた支援を行っている状況でございます。
 国際交流イベントの実施や、イベントを検討する際の補助金の支出のことについて質問がありましたが、文化振興課におきまして、区内の団体が区内在住の外国人との文化やスポーツの交流事業を実施する際の助成制度といたしまして、「墨田区在住外国人交流事業助成金」がございますので、これを活用していただくことが可能ではないかと思います。

◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、資料1の「『夢』実現プロジェクト(骨子案)」について伺います。プロジェクト3の「『訪れたいまち』の実現」ですが、茨城県では地域の観光資源を外国人の目線で発掘して、観光客を大きく増やしています。墨田区の下町の雰囲気は、それ自体が観光資源になると思います。例えば、キラキラ橘商店街は外国人にとって、とてもおもしろい場所です。また、区内の茶道や生け花、書道の先生も大事な観光資源です。茨城県では、学校の剣道部や茶道部にも協力してもらっています。いわゆる箱物だけではなく、日本人が気がつかない「すみだの魅力」を是非探してもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。この点について答弁願います。

◎企画経営室長(関口芳正君) 
 下町の魅力を発見するという提案だと思います。
 広い意味でシティプロモーション、そしてシティのブランド化に関する要望だと受け止めさせていただきました。
 おっしゃるとおり、墨田区には多くの観光資源がございまして、これを区民と共感し合いながらブランド化していくことが、とても大切なことだと考えております。今後、区の職員も含めてでございますけれども、すみだの魅力を発見し、それを内外に発信していく。そして、区民とも共感しながら「墨田区に住んでよかった、訪れてよかった、暮らしてよかった」というまちにしていくことが大事だと思っておりますので、そのような方向で進めていきたいと考えております。